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【書評】春日武彦『17歳という病―その鬱屈と精神病理』文春新書

私にとって初めての春日武彦。
本書を手にしたきっかけは確か、勢古浩爾氏の著書に引用されていた文章に興味が湧いたから。そもそも、勢古氏の怒りに満ちた態度のファンであったので、春日氏の過激な物言いの虜となってしまった。

「人を殺す経験がしてみたい」という動機で65歳の主婦をメッタ刺しにした17歳。
ネット掲示板で犯行を予告の上、高速バスを乗っ取り1人を殺害した17歳。
母親を金属バットで殴打、殺害した後に自転車で逃走した17歳。

上記はいずれも2000年に発生し、全国的にも報道された「17歳による犯罪」。
無論この年以前にも少年犯罪はあったし、同年に陰惨な殺人事件を起こした20代も40代も60代もいる。
それでも、自分が漠然と抱いていた「こどもはこんな事しないだろう」なんて根拠無き思い込みを粉微塵にするような、凄まじい衝撃をこれ等の事件から受けた記憶がある(斯く言う私も当時20歳の小娘だったけど)。

この頃の社会的な風潮、雰囲気、気分みたいなものが数多くの「若者論」を生み出したし、本書もそういう文脈で綴られている。
ただ、当時連日のようにワイドショーを賑わせていた「近頃の17歳の分析」は、幾らも離れていない筈の自分が聞いてもピンとこなかった。一番身近にいる17歳は妹だったが、私から見た彼女ともまた違う。こともあろうに、妹本人すら「え、そう?」みたいな顔をしている。

最新の「17歳(若者)像」は、年齢を重ねれば重ねるほど益々不可解に、掴み所がなくなっていく。ならば最初から知ったかぶりなどしないのがいい。正直、大人が若者の気持ちを理解する必要も別にないんじゃないのかな、とも思うし。
但し、無礼で傲慢で生意気で鼻持ちならなくて未熟で愚かでどうしようもない若者たちに対して大人が憤るためには、その大人自身が、無礼で傲慢で生意気で鼻持ちならなくて未熟で愚かでどうしようもなかったかつての己をガッツリ自覚してからじゃないと、片手落ちになる。

そういう意味で、本書は非常に真摯な「若者論」であると感じる。



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