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【書評】坂上博『再生医療の光と闇』講談社

iPS細胞研究が脚光を浴びているが、一方で、大々的には報道されない再生医療の「闇」もある。未承認の自由診療にあたるものがそれだ。
未承認の医療は、当然のことながら十分に検証された医療ではない。
しかし、延命の可能性が少しでもあるのなら、と踏み切る患者もいる。また、美容(皺がなくなる等)に関しても強い関心を持つ人は少なからずいるようだ。

取り上げられている事例の1つに、脂肪から間葉系幹細胞を単離し、増殖させた後、患者に戻せば、糖尿病や癌や筋萎縮性側索硬化症(ALS)に効くと謳うものがある。
将来的に可能性はあるかもしれないが、現時点では劇的な効果があるとはちょっと考えにくい。そればかりか安全性が確認されているわけでもなく、大きな弊害も心配される(幹細胞自体の影響か合併症かは正確には不明だが、死亡した例も挙げられている)。

中絶児の幹細胞を移植するという、ある意味、臓器売買のような「黒い」臓器移植の延長線上のような話もある。
子どもを出産する際に臍帯血を採取して管理し、将来の事故や病気に備えることを標榜する民間の臍帯血バンクもできてきている(*臍帯血はそもそも骨髄移植と比べて適合者を見つけ出すのが容易であり、自身の臍帯血を保存しておかなくても、公的なバンクで適合するものを見つけられる可能性がかなり高いようである)。

自由診療の結果、死亡例等が出たとしても、幹細胞医療の可能性自体を否定するものではない。だが、あまりに酷い話が出てくると、「光」の部分の研究の足を引っ張りかねない。

ことがことだけに、裏付けがとれない話や不明な部分も多く、本書の記述をすべて鵜呑みにしてよいのかどうかはわからない。
ただ、再生医療にすがろうとする患者はいるし、その患者を食い物にしようとしている存在はある。そうした構図があることは確かだろう。
それを完全になくすことは難しいかもしれないが、やはり現段階では規制が十分とは言えなそうだ。



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