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【書評】ヘンリー・ボンド『ラカンの殺人現場案内』太田出版

写真家である著者が、英国国立公文書館に保管されている、
1950~1960年代のイギリスで起きた殺人事件の現場写真を
接写――超マクロ撮影で写真の一部を撮影=断片をリフォト(再撮影)――し、
そこに写っている証拠物件(遺体を含む)あるいは背景の一部、等々から、
精神分析家ジャック・ラカンの理論に則って、事件の裏の意味を推理するという、
「写真論×犯罪×精神分析」なノンフィクションであり、
物事を「精神分析的に考える一つの試み」(p.197より)。
写真史の分野では様々なジャンルの写真が取り上げられてきたが、
犯罪現場写真という領域は未開拓だったらしい。
実際に、英国国立公文書館で殺人事件の事件簿を閲覧したのも著者だけで、
この本で紹介されている現場写真は、50年以上前に法廷に提出された後、
著者以外の誰の目にも触れてこなかったそうだ。
また、ラカン理論に的を絞ったのは、
人間の精神機能を「神経症」「倒錯」「精神病」に分けて考える三類型モデルを中心に据え、
それらを互いに相容れない様態の、まったく異なるものとして提示し、
しかも、犯罪現場写真の解読に限らず、
人的介入の痕跡を持つ現象一般の考察に応用できるから――とのこと。
評価すべき労作だと思うが、序論が長くて、なかなか本題に入らないのと、
肝心の「素材」が予想したほど多く取り上げられていなかったのが難点か。
それにしても、意図的に切り取られて拡大された写真というのは、
モノがモノだけに不謹慎を承知で敢えて言うなら、極めてシュルレアリスム絵画的。



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