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【書評】ダリアン・リーダー『ラカン』現代書館

今だったら心といえば脳である。だから、心の病を患った神経症や精神病の人は脳に作用する薬を飲んで治療する。とても医学的である。医療的である。物理と化学の世界だ。精神分析は薬物ではなくお話しによって心の病に挑むそうである。しかも、治るとか治らないとかの問題だけでもないみたいである。もっと、存在の根幹に関わるものらしい…

最近わたしは自分が何をしたいのかわからなくなっている。わたしは何を欲望しているのだろうか?精神分析はそれを見出すための試みのようである。そんなわけでずるずるとラカンさんに引き寄せられているのかもしれない。

この本はラカンさんの思想をごく短い文章とインパクトのあるイラストとを組み合わせて説明したものである。例えば、相手が「わたしは、…なんです。」という時には、その内容よりも誰から見た相手のことを相手は「わたし」と呼んでいるのか?という着眼点があることや、自分が話せば話すほどその話の中に自分がいない感じを受けることがあるなど、ところどころにフッと腑に落ちる記述もあるのだが、やはり説明が短すぎてよくわからないところが多かった。それでますます、ラカンさんのことが知りたくなる。

要はわたしは何を欲望しているのか?をわたしは知りたいのだ。ところが、―ラカンさんによれば―それはわたしのまわりはわたしに何を欲望するのか?ということらしく、結局、わたしは何者なのか?という問いの答えになるらしい。これは、なんだか魅力的である。だって哲学的だ。

養老先生は、世界は結局よくわからんところが残るが、それでも少しづつわかろうとすることに意味が無いわけではないとおっしゃってたような気がする。そして、それをわかかり合えるための基礎として脳という物質である器官の共通性を据えて「唯脳論」を著された。

ラカンさんもよくわからん世界を反映したさらによくわからんその心の仕組みを少しづつでもわかることができないかと努力されたようだ。心は脳の機能なので脳からでもその仕組みは説明されるのだろうが、心そのものに働きかける対話による精神分析で用いることができるような形で心の仕組みを解明することを模索されたのであろう。

ともあれ、精神分析は対話という身体活動だし、テクニックが必要なものだから、科学というよりダンスや歌や芝居なんかの技芸に近いような気がする。だとしたら、ラカンさんの理論は世阿弥の能楽理論などに親しいものなのかもしれない。たぶん実体化するにはきっと修業が必要なんだろうな。まぁでも何にせよこの身を助けるのは身に付いたものだけだからそれも当たり前のことなんだろう。



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