スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【書評】ニナ・コルタート『精神療法家として生き残ること―精神分析的精神療法の実践』岩崎学術出版社

精神分析的精神療法をフルタイムの仕事として行っていく生活は,情緒的にも心理的にも大変なものである――精神療法家とはどんな仕事なのかから出発し,そこで出会う困難,その克服,喜び,そして引退まで,楽しみながら生き残るための骨太な臨床実践を明快なエッセイ調で記す。

本書は“How to"本であるが,それだけにはとどまらない深い含蓄がある。Coltartは,自らの経験を元に「若い」(といっても年齢的に若いということではなく,まだ専門家としての経験が若い)精神療法家や精神療法家を目指す人に,精神療法家になることがいかに苦しく,同時にいかに楽しいかを綴っていく。著者の思考は,精神療法家という職業は一体どういう仕事なのかというところから出発し,何故自分がその職業を選択することになったのか,その中でどんな困難に出会い,それを克服し,また喜びも見出し,今やそれからリタイヤしていこうとしているのだが,自分が何を目指していたのかへと広がっている。語られることには自伝的なものが多く含まれており,また長年にわたって精神分析家,精神療法家として活躍してきた著者の本音,生の感想を聞くことができる。内容は,いくつかのテーマにまとめられているものの,語り口は思いつくまま,縦横無尽と言ってよく,これまた英国独立学派の伝統と言ってよいエッセイ調となっている(独立学派の理論では,患者を豊かな連想に導くのが良い解釈であるように,読者をどれだけ連想に導くことができるかが良い本のメルクマールになるであろう)。本書は, “How to"本とは言っても,臨床上の悩みに直接的な解答が用意されているわけではないが,読み進めていくうちに様々な連想が思い浮かぶということから,とても優れたエッセイであるといえる。ただ,その記述をとおして浮かび上がってくるのは,精神療法家と患者の関係は,技術的なレベルの問題に還元されるものではなく,やはり「信念」(faithここではとりあえず「信念」と訳しておく)の問題である,という主張である。(「監訳者まえがき」より)



管理人のその他のコンテンツ

知的快楽主義者の学習日記
通信制大学、資格取得、e-ラーニングなど管理人が挑戦した学習の記録です。

知的快楽主義者の備忘録Wiki
日々のITエンジニアとしての仕事や勉強の中で役立った知識をまとめています。

 人気ブログランキングへ  にほんブログ村 哲学・思想ブログへ 

↑ ↑ ブログランキングに登録しています。気に入って下さった方は出口がわりにクリックお願い致します!!

関連記事
スポンサーサイト

theme : 読むこと、学ぶこと、生きること
genre : 本・雑誌

comment

Secret

FC2カウンター
プロフィール

takemaster2009

Author:takemaster2009
FC2ブログへようこそ!

はじめまして。「爽快!読書空間」管理人のtakemasterです。
このブログでは、書評、映画の紹介を中心に皆様に「小さな感動」をお伝えしています。

ご意見・ご感想などございましたら、こちらにメールして下さい。↓↓↓
takemaster@livedoor.com

なお献本の方も大歓迎です!頂いた本は責任をもってご紹介させて頂きます。ご連絡頂きましたら、折り返し送付先等のメールを送らせて頂きます。よろしくお願い致します。

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村

レビュープラス
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事一覧
最新コメント
最新トラックバック
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
スポンサードリンク
あわせて読みたいブログパーツ
twitter
twitter始めました! フォローお願い致します。
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。