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【書評】P.タイソン R.L.タイソン『精神分析的発達論の統合1』岩崎学術出版社

本書はPhyllis TysonとRobert Tysonの夫妻によるPsychoanalytic Theories of Development:an integration(Yale University Press,1990)を訳出したものである。(中略)Tyson夫妻はともに,米国在住の世界的に著名な精神分析家であり,数々の論文や著書を出し,また臨床的指導者としても知られている。夫妻とも特に乳幼児の研究と児童の精神分析を多年にわたって実践している。Robert Tysonは国際精神分析学会のSecretary-Generalであり,わが国での研究集会にも参加され,私も青木紀久代とともに乳児観察研究の報告に助言を受けたことがあるが,その的確な指摘には感銘を受けたものであった。最近の精神分析領域では次々と新しい理論が生まれ,理論の発展は多岐に亘るようになり,大量の理論が併存する状態が続くようになった。するとそれらを統合して展望 し,理論の相互関係を理解しようとする著書も盛んに出版されるようになった。すでに翻訳されているものにも,Mitchell,S.A.&Greenberg,」.R.(1983)のObject Relations in Psychoanalytic Theory(横井公一監訳『精神分析理論の展開』),Pine,F.(1990)のDrive,Ego,Object and Self:A Synthesis for Clinical Work(川畑直人監訳『欲動,自我,対象,自己』)などがある。本書もその流れにある著書の一つで,特に発達論の観点からの統合および相互比較を行ったものである。乳幼児やその両親との関係性,およびそれに基づく対象関係の発達については,直接観察を加えた研究が盛んになってから久しく,発達の領域では特に新しい理論の展開が盛んである。これほど多くの,しばしば矛盾し合う理論群を前にすると,どれか一つを選んで他を排除するか,または漠然とした折衷に終始するといった態度になりがちであるが,それでは理論を実践に生かすことは難しい。こうした状況にあって,本書は実に詳細に綿密に各理論を検討しながら,かつ統合の観点を失わないという点で,優れた今日的指導書であり,特に発達論を機軸とする臨床家にとっては示唆に富む著書と言えるであろう。取り上げている内容は,精神分析的発達論の歴史から始まり,精神・性的発達,対象関係と自己感の発達,情動の発達,認知の発達,超自我の発達,男女児における性(gender)の発達,自我の発達となっており,それぞれについて,これまでに提示された理論を総合的に見直し,それらの相互関係に目を向けている。特に私にとって参考になったのは,例えばイギリス学派と他の対象関係論との相違についてであり,あるいは,Kohutの理論構成の矛盾について,かねがね疑問に思っていたところを明確に指摘されて大いに意を強くしたのであった。(「監訳者あとがき」より)



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