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【書評】ルイ・アルチュセール『フロイトとラカン―精神分析論集』人文書院

 典型的なマルキシスト、彼、アルセチュールはフランス共産党の主要メンバーであった。しかしマルキシズム内部に秘む硬直性を嫌い、構造主義に積極的に接近し、受容した。ポスト・モダン派に区分けされがちであるが、彼はれっきとした共産主義者である。

 この書の要諦を記す。

P50 フロイトが我々に暴いてくれたのは、現実の主体、特異な本質から見た個人というものは、「自我」「意識」あるいは「実存」それが対自であれ、固有の身体であれ「行動」であれ、−中心化されたようなエゴは形象をもたないということであり、また人間主体は「自我」の想像上の誤認のなかでしか、すなわち、自我が自らを「認知」するイデオロギーの中でしか「中心」を持たないような構造に脱中心化され、構成されているということであった。



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