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【書評】きたやまおさむ『みんなの精神科―心とからだのカウンセリング〈38〉』講談社

精神科と精神科医の紹介。医師の視点から患者となり得る人たちに向けてこんな情報が発信されることは今までなかったのかもしれない。

精神科へ一度は足を運んでみてください。という,精神科・精神病院へのレッテルであったり,抵抗感であったりを少なくしようというのが本書の目的。たしかに,そういう活動は必要で,全部が全部早期発見・早期治療で上手くいく訳ではないけど,辛く苦しいなら早く病院に行ったことにこしたことはない。風邪を引いて熱が出て,37.4℃だったら病院には行かないかもしれないけど,38.2℃だったら行く様な感じで(37.4℃も10日間続くと受診すると思うし…),こころがあまりにも辛くなったらすぐに行ける様な社会になった方がいいとは思う。

でもその反面,精神科の敷居がそんなに低くなっていいのかとも思う。なんでもかんでもこころがきつくなったら精神科へ。こうなった時に今の医療制度が追いつくかどうか。そして,社会的に精神科へ受診することの「特異性」がなくなってしまったときに,会社の中でうつで休職してる様な人たちが護ってもらえるかどうか。

一昔前のアメリカでは,精神科医にかかっていること,特に精神分析されていることがステータスになっていた。でも,精神分析は金がかかって(週5回,1時間,1回あたり1万~1万5000円程かかる),金持ちしか受けれないということで批判され,アメリカでは下火になってしまった。でも,もともとフロイトは貴族階級を対象にして精神分析を考案した訳であって,金がかかるのは当然。精神分析自体がある程度健康な人にお金を払ってしてもらう構造なんです。

1人に1時間かけると,1日にみれるのは8人くらいが限界。そうなると1日あたりの収入は8万円。それを週5日すると月160万円。でも,精神分析は基本的に個人開業だから,場所にもよるけれども場所代,光熱費などなどがかかる。当然家族を養う必要がある。それに,今まで受けてきた教育の費用とかを考えると,患者さん一人当たりの費用として1万円くらいがぎりぎりのラインになるのは目に見えてる。治療者が安定していないと患者の治療なんてできる訳がない。

日本でそんなブームが起こるかっていうと,それはないと思う。なぜならきちんと精神分析ができる精神分析家が少ないから。それに日本の文化という問題もある。

要するに何が言いたいかというと,精神科を受けることに対する抵抗が少なくなるのはいいけれども,流行することに関しては賛成できません。そもそも,精神科とかカウンセリングとかないにこしたことないものだから。パラドキシカルだけれど,このジレンマはいつまでたってもなくならないんだと思う。



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