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【書評】高田 珠樹 『1929-32年――ある錯覚の未来 文化の中の居心地悪さ』

 文化のその原初の目的は、自然の脅威から身を守ることである。誰も独りでは生きていけないというのは、実際言葉以上のものがある。共同体の中にあってかろうじて、このか弱い人という生き物は仮初であるにせよ安全を確保することができる。だが一方で、共同体からの圧力。つまり、自己の内なる欲動を制限し、貢献せよという命令がくだされることになる。ここから、どのような人間にも文化にたいする反社会的な、敵意というものが生まれることに成る。



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