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【書評】劉傑『中国人の歴史観』文春新書

筆者の主張のポイントは、中国外交は「弱国の外交」であるということ。平成11年の本なので、急激に変化している現在の中国にも当てはまらない部分もあるだろうか。今は大国的な外交にシフトしつつあるかもしれない。
・「弱国の外交」の典型例は、友と敵とを分け「以夷制夷」するということ。古くは三国干渉、30年代の「欧米派」、果ては90年代後半江沢民の歴史問題持ち出しによる日米離間策。でもこれ、中国特有というより、後に出てくる古典的パワー・ポリティクスじゃないかな。もっとも、19世紀西欧の影響ではなく、中国では春秋戦国時代からこれがあったということだそうだけど。
・中国では日本の侵略に一貫した意思があったとみなし、31年柳条湖事件からの「十五年戦争論」や「田中上奏文」が受け入れられやすい、東京裁判でもこの史観とのこと。以前の中国人とのやりとりはまさにそうだったな。日本では、私も含め、軍部の独走によって泥沼化したという認識が一般だと思うけれど。
・中国外交を評して「中華主義」「パワー・ポリティクス」と両方使われるけど、筆者は両者が相容れないとして後者の考え方を採る。自分も考えなしに両方使ってきたけど、深く考えなければいけないな。前者は米国的、後者は欧州的?
・99年の在ユーゴ大「誤爆」後の反米デモは、政府がコントロールして整然と行われ、ひいては政権の正当性と社会の安定に資する由。今読むと、05年春の反日デモにもそっくり当てはまりそうだ。
・民国期は対日「一面抵抗、一面交渉」であり、戦後は対米「一面闘争、一面改善」、主権原則を強調する一方で実は柔軟で、78年以降ソ越同盟と経済建設のために鄧小平は対米接近が必要となり譲歩したとのこと。この分析に異は唱えないけれど、歴史観というより普通の外交術じゃないか?それに、日本に対しては中々柔軟になってくれないなあ。
・対米観は「友好国」「友好には裏がある」が同居・混沌、更に状況に合わせイメージを修正。一方対日観はそれほどバラエティに富んでおらず、特に「非知日派」では誤解に基づくものが多いとのこと。自分に何かできるとすれば、「知日派」でない人とも意識して接触するということだろうか。



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