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【書評】イアン・ハッキング 伊藤邦武『言語はなぜ哲学の問題になるのか』勁草書房

言語と云うものが何故、如何にして学問の主題として取り上げられる様になったのかと云うことを、近代以降のその歴史的展開から説き起こした本です。目次を見れば判る様に、取り上げる思想家達は英米系が中心で、欧州圏のものは余りカヴァーしていませんが、大枠の論旨そのものはそれらにも適用可能なものです。
 扱うテーマをテキパキと捌く名文家ハッキングの手腕は相変わらず見事で、観念→意味→文(私秘的な言語観から公共的な言語観へ)、と云う問題意識の大きな流れを解り易く解説してくれ、現状への問題提起にも富んでいます。論点が実にはっきりしているので、それ程予備知識のない読者にとっても読み易いでしょう。
 言語と云うものを学問的に考える際に、我々はどの様な歴史的背景を背負って立っているのか。言語哲学や言語学一般に携わる人達に広く薦めたい一冊です。



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