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【書評】高畠通敏『地方の王国』講談社学術文庫

初出は1986年の本である。中選挙区制の時代の、新潟3区、北海道5区、鹿児島3区、千葉、徳島などでの取材を通して、日本の政党政治の病が地方において症状として現れる姿を描いた。

本書を読むと、地方の大物議員は決して"遅れた村人の無知を利用して"熱烈な支持を得たわけでなく、そこに土地の歴史や産業と密接に関係する支持される理由があることが理解できる。
例えば田中角栄は新潟の豪雪地帯の人々に対して「雪は宿命ではない、国が救助すべき災害である」と説く。であればこの地の道路が次々と国道に昇格され、公共事業が舞い込むのも説明がつく。そうやって夢をかたり、民衆にイデオロギーを植え付けた点に田中角栄の凄さがあるということだろう。

選挙に「足代」などと称して現金が配られるので悪名高い千葉の話も、地元の漁師にとって日曜日は漁に出て稼ぐべき営業日であり、その埋め合わせとして僅かな謝礼をという感覚は、理解できる。

現代において、本書に描かれるのとは大きく異なるのは、小選挙区制が採用され政策で競うことが可能になったことである。また本書において選挙で現金を配るときはまず秘書が金を各地域の有力者に渡し、有力者がそれを家の家長に渡し、そして家長から選挙権をもつ各人に渡されるというプロセスが紹介されている。そしてこの慣習をきらい直接手渡そうとしてトラブルになった選挙戦についても触れられる。このようなやり方はしかし、地域と家族の結びつきが弱まっている現代においては使いにくい手段なのではないかと感じた。



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