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【書評】高橋富雄『平泉の世紀―古代と中世の間』講談社学術文庫

 地方の時代を学問から開いていく日本史学の実験的試みという本書。日本史にとって平泉とは何だったのかを解き明かす。

 京都平安(へいあん)が政都であったのに対して、東北平泉(へいせん)は聖都であったと説く。

 武力や財力の「物の力」によるばかりでなく、文化という「精神の力」によって開拓し、その創造性の豊かさ・深さを証明したことにおいて、平泉は歴史的意義がある。平泉文化は仏教文化であり、中尊寺の仏教哲学に象徴される。中尊寺建立に際しての清衡供養願文には、文化創造の心が示されている。

 中世日本の鎌倉は、征夷大将軍として「みちのく」を支配した。鎌倉は律令古代と選ぶところがない。頼朝は中世の坂上田村麻呂だったとも言える。

「ヤマト」「みやこ」も「エゾ」「えびす」扱いをしてきた。それに対して、みちのく平泉は、自分だけが日本であるという主張は全くなく「もう一つの名誉ある日本の創造」という自覚に立ち、人格としての独立を克ち取ろうとするものだった、と著者は主張する。

 歴史の脇役へと追いやられた平泉。しかし、京都朝廷や鎌倉幕府にも劣らない壮大な国家構想の存在(ここでは紹介できなかった)と文化創造の精神を力説している。

 著者は東北に在住し、中世東北研究の碩学の史学者であり、教養講座「平泉のすべて」をまとめられた本書は、地方平泉から新しい日本史のあり方を考えるのに最良の書であると言えよう



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