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【書評】倉本 一宏『藤原行成「権記」全現代語訳(中)』講談社学術文庫

藤原行成の日記『権記』の第二巻は29歳から35歳までの記録である。

第一巻に引き続き多忙な毎日を極める行成であるが、この第二巻辺りから「左府の許に参った」という記述が一層増えるように感じられ、道長に接近して行く行成の姿を追う事が出来る。

毎日のように道長を訪れ、内裏を訪れ、行ったり来たりでとにかく忙しい。
恐らく当時の貴族で行成ほど移動距離が長かった人はいないのではなかろうか。
まるで連絡係のような役割を果たしていた事が解り、言葉は悪いが、これでは単なる使い走りではないか?と思ってしまうし、いい加減「道長様、そのくらいの事は自分で参内して言えば良いじゃないですか」と言いたくはならなかったのだろうかと心配になってしまう。
だが、行成はそんな無礼は働かない。
ただ真面目に自分に課せられた任務をこなすのみであり、一層彼の誠実さを感じるのである。

その一方で、単に生真面目だっただけではない行成の一面が見られるのも却って安心する。
道長への接近がその例であり、人並みに昇進に対する意欲もあった事を示しているのだ。
この中巻は、正しく行成の「昇進への途中過程」と言える時期になり、その微妙な変化が面白く感じられた。

尚、長保四年十月、行成は最愛の妻を失っている。
赤痢を患い、出産と同時に亡くなった妻の最期が淡々と語られており「母子の命は、一日で突然に没した。松羅の契りは千年だが、変わってしまった」とのみ記しているのが、却って一層胸に迫るものがあった。

苦難を乗り越えながら前を向いて駆け上がって行く行成の力強さを感じられるこの第二巻も非常に読み応えがある。



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