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【書評】 近藤喜博『日本の鬼 日本文化探求の視角』講談社学術文庫

1975年に桜楓社より刊行された同名本(増補改訂版:初版刊行は1966年)の復刻改訂版。「鬼」を巡る様々な伝説や文化様態を取り上げ、その底流にあるものを読み解かんとする。「鬼」を一応のテーマとしているものの、浅草雷門や宝塚古墳の家屋文鏡、果ては三輪神婚などそれに限らない幅広い題材を取り扱っている。
本書で披瀝される説はおおよそ以下の通りである。即ち、鬼とは自然の猛威―とりわけ雷や嵐といった虚空の猛威―の具象化であり、また水辺に潜むデモン的な存在と密接に結びついたものである。人はこの存在を河川の渡渉地帯といった自然との関係点の内に見出し、これに対抗すべく刺突性の物体(針や櫛等)などによって彼らを脅すという呪術的行為を行っていた。こうした行為の裏にあるのは渡渉地帯で渡し守を営む賤民階級の人々の価値観(本書ではとりわけ東国武蔵に注目する)であって、また宇治の橋姫や黒塚といった鬼女伝説はかつて水の魔と対峙していた巫女の零落であった。以上のような価値観は各地の伝説や風習、文学作品や建築などに表れている―
本書は文化史学的な立場から広範な物証を挙げてこうした説の実証を行っている。そうした説の中には頷けるものもあったが、反面時代や地域差を無視した恣意的な解釈ではないのかとも思えてしまった。特に、『伊勢物語』などの歌物語の和歌にこうした価値観が現れていると言った主張や、尾形光琳の『燕子花図』にこの呪術的思考を読み解くといった事には同意しかねるものがあった。



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