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【書評】松田修『古典植物辞典』講談社学術文庫

本書の特長は、文庫本で手軽にポケットに入るということ、古典作品の用例が多いこと、著者第一人者の[考証]が丁寧になされていることである。例えば「さきくさ(三枝)」では、〈古事記〉〈万葉集〉〈源氏物語〉に出てくる文例が示された後、[考証]が次のようにある。
 このサキクサ、今は、ミツマタが定説となっているが、これには従来、次のような諸説がなされていた。(1)ヤマユリ説(『冠辞考』『古事記伝』)(2)ジンチョウゲ説(鹿持雅澄『万葉集品物解』)‥‥(9)ミツマタ説(『万葉植物新考』)
古名のサキクサは、三又に分かれる三枝とも、樹皮を割く割草(さきくさ)の意とも受け取れるものである。



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