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【書評】村上陽一郎『科学史の逆遠近法―ルネサンスの再評価』講談社学術文庫

 ある年齢に達してから哀しいと美しいは同義の場合があると思うようになった。完璧に造られた世界=作品は美しく、哀しい。更に美しく哀しい世界があるというのに、どうして現実世界は斯くも醜いのかと思うようになり、何だか拗くれた二重世界を生きている気がしていた。10代とか20代の頃の話。
 我々を救済するのではなく、我々が如何に神を救済するかが問題だと記されている。そして神を救済するため我々は速やかに死ななければならない、とも。エックハルトは聖の称号を得ることがなかった中世の神学家だ。説教集には「神の他に蠅一匹しかいなくとも、その一匹の蠅のために神は絶望」すると、ある。先述の醜い現実世界云々と繋がってしまうな。しかし神が全てを造り給うとのだとすれば、どうして絶望されるような世界を造られたのか。世界が絶対的完全性を持たないということは、彼の不在を証すことになる。
 二重世界は何もバロック後期特有のものではない。宇宙船も人工衛星もニュートン力学に沿って飛び、コンピュータもライプニッツ形而上学の応用の下にあるる。単に言葉遣いが変わっただけで、21世紀もバロック的世界の延長線上にある。
 たまたま「運命」とか「恋」とか「輪舞」という言葉で語ることを止めただけ。エックハルトが言う蠅一匹にも絶望するだろう神を慰めるため、この世界の完全さを証明し、神は決して不完全ではないことを示そうとしているのではないだろうか。
 「運命」や「恋」という言葉ではなく、人間性が否定されたかのような数式や化学式で表すこと。それって当にエックハルトが神の救済のために死ななければならない、とリンクしているような気がしてならない。村上陽一郎『科学史の逆遠近法』 (講談社学術文庫):を読みながら思ったことでした。



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