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【書評】今村仁司『現代思想の基礎理論』講談社学術文庫

構造主義、記号論、ポスト構造主義と展開していった現代思想を、人文科学におけるエピステモロジーの変革とみなす視座を提示して、アルチュセールの思想を中心に、その意義を考察する試み。

主観と客観を実体として区別して立てる近代哲学の二元論を解体して、それらを単なる関係の結節点として捉えなおそうとする試みは、20世紀に入って以降、カッシーラーやホワイトヘッドらによってなされてきた。構造主義もまた、「実体的二元論から関係論へ」という大きな流れを形作る主要な思潮の一つとなっている。ただし著者は、構造主義が「実体的二元論から関係論へ」の展開に与えた最大の貢献は、その認識論的意義を明らかにしたことだと考える。

実体は、それ自体で存立するという規定を受けている。実体論的な世界の見方は、このように規定された「実体」の概念を、世界を見るための準拠点としている。構造主義の革新は、「実体」「主体」「客体」「神」「人間」「起源」「目的」といった諸概念を、複合的な関係のうちに置くことによって、固定された準拠点を持たない脱中心化した思考型を提出したことにある。そこでは、ただ一つの準拠点に還元する操作ではなく、諸概念の移転と転送の操作こそが肝要となるのである。レヴィ=ストロースによれば、「構造とは、要素と要素間の関係から成る全体であって、この関係は、一連の変形過程を通じて不変の特性を保持する」ものとされている。

さて、レヴィ=ストロースがこうした「構造」を見いだした未開社会は、進歩を理念とする近代社会とは異なるとはいえ、固有の運動と循環を持っている。この循環を、社会が生み出した余剰の蕩尽によって説明したのがバタイユである。マルクスの余剰理論は、特定の循環型からのシステムの移行・転化として、資本主義の形成を説明した。アルチュセールの構造主義的マルクス主義は、こうした資本主義システムの「移行」ないし「転化」についての科学的認識のありようにこそ、マルクス経済学批判の意義を見いだしたのである。



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