スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【書評】湯浅泰雄『身体論 東洋的心身論と現代』講談社学術文庫

ひじょうに網羅的な心身論である。和辻哲郎、西田幾多郎、ベルクソン、メルロ=ポンティ、空海、道元(ヨーガや禅の修行)、フロイト、ユング、東洋医学や超心理学など多彩な知見が散りばめられている。ただ軸足は東洋的身体にあるため東洋的身体についてかなり詳述されているところもあるが、専門でない読者にもごく概括的な身体観は得られるだろうと思う。

 特に気を引いたのは、西田哲学からヒントを得た「あかるい意識」と「くらい意識」の区別で、身体論的に言えば意識的行為を無意識的行為へ、いわば「落とし込む」ことで、東洋的、仏教的身体の特殊な身体運用を可能にする。たとえば最近の甲野善紀氏が展開している身体の古武術へのこうした応用がある。『古武術の発見――日本人にとって『身体』とは何か』(甲野善紀・養老孟司対談)

「結論」で氏はこう述べている。「われわれはここで、おそらく『内的世界の現象学』あるいは『深層意識の現象学』とよぶことのできるような新しい哲学を必要としている。それは自我意識の明確な必当然性を分析してゆく現象学ではなくて、無意識の底に隠された真の自己の本性を探求する過程に見出される人間経験の意味について考察する。」(P337〜338)

第二章の「修行と身体」で道元の只管打坐による修行・訓練の身体論が詳述されているが、身体の心への超越、つまり身体の優位が道元の根本思想だという。たしかにそのとおりだが、評者は、『正法眼蔵』「第十三巻海印三昧」における身体の言及、つまり身体とは時間であるという、身体の空間性を逆転させたこの辺りの身体論の鋭い洞察に一切触れられていないのでやや物足りない感は否めない。



管理人のその他のコンテンツ

知的快楽主義者の学習日記
通信制大学、資格取得、e-ラーニングなど管理人が挑戦した学習の記録です。

知的快楽主義者の備忘録Wiki
日々のITエンジニアとしての仕事や勉強の中で役立った知識をまとめています。

 人気ブログランキングへ  にほんブログ村 哲学・思想ブログへ 

↑ ↑ ブログランキングに登録しています。気に入って下さった方は出口がわりにクリックお願い致します!!

関連記事
スポンサーサイト

theme : 読むこと、学ぶこと、生きること
genre : 本・雑誌

comment

Secret

FC2カウンター
プロフィール

takemaster2009

Author:takemaster2009
FC2ブログへようこそ!

はじめまして。「爽快!読書空間」管理人のtakemasterです。
このブログでは、書評、映画の紹介を中心に皆様に「小さな感動」をお伝えしています。

ご意見・ご感想などございましたら、こちらにメールして下さい。↓↓↓
takemaster@livedoor.com

なお献本の方も大歓迎です!頂いた本は責任をもってご紹介させて頂きます。ご連絡頂きましたら、折り返し送付先等のメールを送らせて頂きます。よろしくお願い致します。

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村

レビュープラス
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事一覧
最新コメント
最新トラックバック
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
スポンサードリンク
あわせて読みたいブログパーツ
twitter
twitter始めました! フォローお願い致します。
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。