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【書評】 越沢明『東京の都市計画』岩波新書

明治以降昭和までの都市計画の理念と実際(の成果との対比)を描く本書。クライマックスはやはり帝都復興計画であることは揺るぐまい。
戦災復興計画に携わった人々も、常に帝都復興の時のことを意識していたようだし、本書での著者の書き方もやはり帝都復興と戦災復興の両計画の出来の対比を意図している。

ただしむしろ本書を読んで発見したことは、「都市計画の"理念"は基本的にいつだって大体類似しているのに、背景とするところ(世に対してよりどころ、根拠とするところ)というのは、そのときそのときで様々になる」ということ。

具体的には、緑地や街路をつくる方向性はいつも変わらないのだけど、そのモチベーションは災害時の延焼防止だったり、郊外へのスプロールのストップだったり、戦時のいわゆる「疎開」(建築疎開)だったりする。
世の中の流れに応じるというのは当然のことではあるけれど、いつだって、もっと素直に、生きる上での快適性とか(=景観とか)をもって社会に問いかけ、訴えられるようになったらと思う。

蛇足だが、第1章、帝都復興事業に係る記述の佳境で、東京市長・永田秀次郎が市民に対して訴えた「区画整理について市民諸君に次ぐ」という演説が極上。心打たれたのでエッセンスを多少引用しておく。(本書がこれを引用掲載してくれたのはファインプレー!)
「我々市民自身がなさなければならぬ事業。決して他人の仕事ではなく、また政府に任せて知らぬふりをしているべき仕事ではない」
「何としてもこの際、災い転じて福となし、再びこの災厄を受けない工夫をしなければならぬ。これが今回生き残った我々の当然の責任。後世子孫に対する我々の当然の義務」
「区画整理が最も公平であり、最も苦痛の少ない方法。この機会を外しては到底行われない相談」
「我々東京市民は今や全世界のひのき舞台に立って復興の劇を演じている。我々の一挙一動は実にわが日本国民の名誉を代表するもの」



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