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【書評】アイザック・アシモフ『生物学の歴史』講談社学術文庫

生物学の歴史概観。
その時の人の解釈が、新事実の発見や道具の発展により覆され、新たな意見への反論があり、検証があり、定着する。
その積み重ねが「今」をつくる。
全体を見渡すためのまとめとしても、初心者むけのガイドラインとしても優良。
知識がなくても読みやすい。

私は科学が苦手なので、二十世紀の分子の話あたりになるともうよくわからないし、それ以前だって「なんか教科書で見たような気がする」程度にしか知らないことがたくさんある。
そんなわずかな知識のかけらでも、全体の中の位置を知るにつれ意味をもっていくのが楽しかった。
言われてみれば当然だけど、言われるまで考えもしなかったことがたくさんある。
知りたいことも増えた。

原著は1964年出版。50年前の本だから、もちろん50年前の「現時点」で終わっている。
「月への到達」だって「だろう」で語られる。
今生きていたらどんな風に書いただろう、読んでみたいとつい思ってしまう。
ほぼヨーロッパ(そのうちアメリカ)でことが進むのはまあ仕方ないか。



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