海辺の田舎町にひっそりと建つ快適なホテル、ペニーフット・ホテルで起こる事件を女主人セシリーと彼女に振り回され気味の支配人バクスターの凸凹コンビで解決していくシリーズ第3弾です!!
内容: ペニーフット・ホテルは大忙しだった。メイドのガーティが結婚するので、従業員を家族同然に思う女主人セシリーが披露宴と舞踏会を企画していたのだ。ところが、そんな慌しさのさなか皆に慕われ、セシリーにとっても良き相談相手だったドクター・マクダフが亡くなったのだ。皆が哀しみに暮れる葬儀でとんでもない事件が発生する。なんと、棺に横たわっていたのは心臓を刺し貫かれた見知らぬ若い裸の男だったのだ。消えたドクターは重しをつけられ、森の向こうの深い池に放り込まれ、氷の下で浮いているところをたまたま池に落ちた村の子供に発見されていた。棺の中の男が殺害されたのは明らかで、その犯人が男の遺体を棺に入れ、ドクターの遺体を池に放り込んだこともまず間違いないだろう。さらに秘密のはずのホテルの献立表がそばにあったことがわかりセシリーは堅物の支配人バクスターの制止を振り切り犯人探しに乗り出す。
遺体のすり替えの謎をきっかけに物語思わぬ方向に展開し、田舎町の小さな事件という枠をゆうに飛び越して、やがてペニーフット・ホテルとロンドンの窃盗団にまつわる危ない秘密が浮かびあがってくる。
前作よりもさらにスケールアップした事件が女主人セシリーとそれを支える堅物支配人バクスターを待ち受ける!<ペニーフット・ホテルシリーズ>第3弾!
感想: 女主人セシリーと堅物支配人バクスターの凸凹コンビが織り成す事件簿シリーズ第3弾です。セシリーの聡明さとバクスターの堅物さがおもしろいほどに良いテンポとなって物語を楽しくしています。ミステリアスな事件も興味をそそられるところですが、登場人物たちの色模様も気になるところです。特に、バクスターのセシリーに対する想いとか・・・今回は亡くなったドクターの後継として若いドクターがこの田舎町にやってくるということでロマンスの香りがちらりとするのですが・・・若い従業員も結婚することですし、その点でも盛り上がりをみせるシリーズ第3弾です!!
*ケイト・キングズバリー著、務台夏子訳『マクダフ医師のまちがった葬式』(創元推理文庫)は、東京創元社様より献本していただきました。いつもありがとうございます。
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