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安部公房 『壁』 新潮文庫

★★★★☆
 ある日目が覚めると名前を失ってしまった青年。職場では自分の名刺が自分の役割を演じ、名前がないが故に、あらゆる罪の犯人として裁かれる。現代の孤独な個人の葛藤を描いた第一部「S・カルマ氏の犯罪」にはじまり、第二部、第三部を通して、個人が直面する極限状況であり、同時にそれなくしては自由も成り立ちえない存在として「壁」が描かれる。
 カフカやフランス実存主義から、多くの影響を受けながらも、絶対的な規範が崩壊、もしくは無効化した現代において、自由とは何か、善とは何かについて独自の思索を続けた著者ならではの魅力的な短編集です。

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theme : 文学・小説
genre : 小説・文学

映画 『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

★★★★☆
 女好きの下院議員チャーリー・ウィルソン(トム・ハンクス)が、ソ連によるアフガニスタン侵攻を防ぐため、莫大な資金援助、武器提供によって、アフガニスタン自身の手でソ連の撤退に成功するまでの過程を描いた作品。作品に登場し、キリスト教信仰の観点から、戦争を眺めるジョアン・ヘリング(ジュリア・ロバーツ )の存在やアフガニスタンへの自由主義教育に興味を持たない議会の姿など、後付け的ではありますが、その後の9.11への流れを描いているという点でもなかなか面白い作品でした。ただもう少し、シリアスな方が良かったのではという印象も受けました。

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theme : 映画レビュー
genre : 映画

山折哲雄 『仏教とは何か―ブッダ誕生から現代宗教まで』 中公新書

★★★★★
 「仏教とは何か」、この問いをブッダの人生と仏教の発展の歴史を振り返りながら考える入門書。著者は、仏教の歩んできた歴史を忠実に語りその意義を伝えると同時に、今日の仏教の弱体化が、ブッダの生き方そのものの実践を忘れて発展してきた仏教の在り方にあることを鋭く指摘している。
 今日、宗教がもつ可能性を考える上でも重要な一冊だと思いました。

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theme : 仏教・佛教
genre : 学問・文化・芸術

佐藤英郎 『人生が変わる瞬間』 アチーブメント出版

★★★★★
 十年間の司法試験受験を経て、化粧品のセールスマンに転身した著者自身の物語をはじめ、7つの物語を通じて、「自分自身の仕事に誇りを持つことの大切さ」、「自分を支えてくれている人々への感謝」、「何の為に自分はこの仕事をしているのか振り返ってみること」、「仕事の質に、価値の上下はないということ」、「部下を褒めることの重要性」、「自分の大切な人に本心を伝える勇気」、「自分自身の夢を捨てないこと」を伝える一冊です。
 本書の内容はどれも、仕事の忙しさの中で、ついつい忘れがちな事柄ばかりで、自分を見つめなおす意味で、非常にお世話になりました。

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theme : ビジネス
genre : ビジネス

映画 『禅 ZEN』

★★★★★

 曹洞宗開祖であり、『正法眼蔵』を残した道元の一生を描いた作品です。

道元を演じる中村勘太郎の役作りの上手さに、驚嘆しました。徹底した座禅を通じ、この世において極楽浄土を見、己の中の仏と向き合い続ける道元の人生が、二時間弱という短い時間に、内容濃く描かれていて感心しました。遊女のおりんを演じた内田有紀、北条時頼を演じた藤原竜也の演技も見所です。

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theme : 映画レビュー
genre : 映画

ひさしぶりの横浜三昧

 ランドマークタワー     

 本日はバレンタインデー。久し振りの暖かい日差しとということもあり、嫁と桜木町まで行ってきました!

  まずは赤煉瓦倉庫で、腹ごしらえ。崎陽軒の担担麺ウマかったです。 

 崎陽軒 

 ついでに、北朝鮮工作船展示館を見てきました。発見された機関銃や小型船を目の当たりにして、こんな船が日本に来ているという事実に改めて驚きを感じました。

  午後は、横浜みなとみらいホールで開催されていたブリッジ大会の体験教室で、ブリッジに初挑戦。ブリッジの奥深さと頭脳プレーの重要さにハマり、思わず二時間も居座ってしまいました。

大道芸人まことさん  

  その後は、芸人まことさんのパフォーマンスを発見し、大道芸て凄いなぁと二人で夢中になってました。  そしてなんとランドマークタワー最上階行きエレベータの入場料が、バレンタインデー割引で半額ということもあり、久しぶりに横浜の夜景を楽しんできました。二、三年前は建物も少なかった横浜駅西口近辺に、高層マンションやショッピングセンターが増えていてびっくりしました。

ランドマーク屋上ラウンジ  

  最後は、上大岡でのんびりパスタを楽しんで、本当に横浜三昧な一日でした。

theme : 日記
genre : 日記

映画 『007 カジノ・ロワイヤル』

★★★★☆
 深夜の漫画喫茶で、ふと見てハマってしまいました。ダニエル・クレイグ演じる六代目ジェームズ・ボンドシリーズ第一作。若き日のボンドを描いた作品という触れ込みで、尾行中の犯人を殺害し、大使館を爆破するなど粗野な人物としてボンドが描かれている。死の商人ル・シッフルの資金源を絶つため、彼とのポーカーの勝負に挑むボンドだが、勝負に負け、毒殺されかかったり、ともに潜入した女性諜報員ヴェスパーにやつあたりするなど、紳士的でない態度に、意外な印象を持ちました。シリーズのイメージを、華やかな色男路線から、シリアスな正統派スパイもの路線へと変更した一作です。

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theme : 映画レビュー
genre : 映画

映画 『007 慰めの報酬』

★★★★★

久し振りの水曜休みに、見に行ってきました。ダニエル・クレイグ演じる六代目ジェームズ・ボンドシリーズ第二作。ストーリーは、前作最後で、ボンドを愛しながらも裏切り、死んでいったヴェスパーとの関係を整理できないボンド。今回の敵は、環境保護団体グリーン・プラネットを隠れ蓑にし、悪徳の限りを尽くすドミニク・グリーンと軍事独裁者メドラーノ将軍。ボンドは、幼い頃に、メドラーノ将軍によって家族を殺され、復讐に生きる女性カミーユと共に彼らのアジトへと向かう。

 ピアース・ブロスナン演じる前ボンドとは対照的に、いささか女性に冷淡で、悪役をかたっぱしから殺害してしまう暴力的な姿が印象的だった。しかし、冒頭のカーチェイスシーンをはじめアクション映画としてのスリルは最高でした。

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theme : 映画レビュー
genre : 映画

伊坂幸太郎 『陽気なギャングが地球を回す』 祥伝社文庫

★★★★★
 映画化もされた伊坂幸太郎の代表作。人間嘘発見器の成瀬、饒舌なお調子者響野、驚異的な体内時計を持つ雪子、無邪気なスリの天才久遠の四人は、緻密な計画のもとに銀行を襲う強盗団。彼らが盗み取った四千万円を強奪した別の現金輸送車強盗団との対決を描いた本作は、リズミカルなギャグと皮肉を交え、テンポの良いストーリー展開が魅力です。また各章の初めにつけられた広辞苑の引用を真似たストーリー紹介も皮肉がきいていて最高です。

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theme : 文学・小説
genre : 小説・文学

当然さ、英国紳士としてはね

★★★★★
 レイトン教授シリーズ第二弾。前作に比べ、冒険のスケール、謎解きの難しさともに大幅にパワーアップしています。ムービーの数、量も増えストーリーの面白さも見逃せません。個人的には、謎解きの種類として、ひっかけ問題が若干減って、パズルが増えた印象があり若干残念でしたが、問題数も大幅に増えている為、長く楽しめる作品に仕上がっています。

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theme : レイトン教授と悪魔の箱
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はじめまして。「爽快!読書空間」管理人のtakemasterです。
このブログでは、書評、映画の紹介を中心に皆様に「小さな感動」をお伝えしています。

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