プラトン 『メノン』 岩波文庫
★★★★★ 「徳は教えうるか?」、プラトンの対話編の中でも、彼のイデア論と観想ついての考えが、最も簡潔に論じられている一冊です。しかし、この本は同時に、善や悪について論じることが、いかに難しいかを私たちに考えさせてくれます。
「なぜ人を殺していはいけないのか?」といった問いに、明確で、自明な答えを出すことのできない場合、一体私たちは何を根拠とすることが出来るのか。
プラトンの大きな功績は、イデアという解答を提示したことにあるのではなく、このような一見自明な事柄の中に、実は大きな問いが含まれているという事を発見したことにあると言えるでしょう。
「なぜ人を殺していはいけないのか?」といった問いに、明確で、自明な答えを出すことのできない場合、一体私たちは何を根拠とすることが出来るのか。
プラトンの大きな功績は、イデアという解答を提示したことにあるのではなく、このような一見自明な事柄の中に、実は大きな問いが含まれているという事を発見したことにあると言えるでしょう。
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